Sprout: P2p routing with social networks

「Sprout: P2p routing with social networks」という論文のアブストラクトを読みました。

■著者
S. Marti, P. Ganesan, and H. Garcia-Molina
■出典
In First International Workshop on Peer-to-Peer Computing and Databases (P2P&DB 2004)

以下、アブストラクト原文です。

In this paper, we investigate how existing social networks can benefit P2P data networks by leveraging the inherent trust associated with social links.
We present a trust model that lets us compare routing algorithms for P2P networks overlaying social networks.
We propose SPROUT, a DHT routing algorithm that, by using social links, significantly increases the number of query results and reduces query delays.
We discuss further optimization and design choices for both the model and the routing algorithm.
Finally, we evaluate our model versus regular DHT routing and Gnutella-like flooding.

以下、僕によるしょっぼーい日本語訳です。

本稿では、既存のソーシャルネットワークが、ソーシャルリンクに結びついた特有の信頼を活用することによって、どのようにP2Pデータネットワークに利益を与えるのか調査する。
P2Pネットワークのオーバレイソーシャルネットワークのためのルーティングアルゴリズムの比較を可能にする信頼モデルを提案する。
ソーシャルリンクを用いたDHTルーティングアルゴリズムであるSPROUTと提案する。
SPROUTは、大きなクエリ結果の増加とクエリ遅延の減少をもたらす。
さらに、モデルとルーティングアルゴリズムのための最適化と設計の選択について議論を行う。
最後に、提案モデルと通常のDHTルーティングアルゴリズムGnutellaライクなフラッディングの比較評価を行う。

この論文のアブストラクトを読んでわかったことは以下の通り。(少し想像も入っています。)

  • ソーシャルネットワークにおけるリンクは、通常のネットワークにおけるリンクと違い、リンク自体に色々な意味(社会的な関係・信頼など)がある
  • ソーシャルリンクの特別な意味をP2Pネットワークのルーティングに用いれないか?というのがこの論文の主題?
  • SPROUTという、ソーシャルリンクを用いたDHTルーティングアルゴリズムを提案している
  • SPROUTによりクエリのヒット率が向上し、遅延が減少する。

ネットワークにおけるリンクの意味(なぜ繋がっているのか、など)をルーティングアルゴリズムが知れるようになることで、効率のよいルーティングが行える可能性がある、ということでしょうか?
P2Pソーシャルネットワークサービスも登場してきているので、少し面白そうですね。
この考えは僕の研究にも少し使えそうなので、本文も時間があれば読んでみたいと思います。